先日、青山学院大学で開催された滝川クリステルさんが代表をつとめる、
クリスタル財団 主催フォスターアカデミー
〜犬と猫のアニマル・ウェルフェア2019〜のセミナーイベントに参加してきました。

このイベントには、動物先進国であるドイツの、ティアハイム・ベルリンのアネッタさんをゲスト講師として迎えるということで、よりリアルなドイツの現状を知り、これからの日本の動物福祉について考えるためのきっかけとなる一日となりました。

はじめに、代表である滝川クリステルさんからのご挨拶がありました。
2014年に設立された「一般財団法人クリステル・ヴィ・アンサンブル」は、アニマル・ウェルフェアに則った犬猫の殺処分ゼロ・生物多様性保全を目的とし、犬猫の置かれている状況を知ってもらい、考え、行動し、広めてもらうための活動を実施しています。
滝川クリスタルさんご自身も東日本大震災で被災したラブラドールレトリバーのアリスちゃんを保護し、家族として迎え入れているのはとても有名な話ですよね。

アネッタさんより、ドイツのティアハイム(動物保護施設)の話を聴いて、私が感じたことは、ドイツと日本の施設のちがいだけでなく、動物たちへの接し方、動物福祉(アニマル・ウェルフェア)の圧倒的な違いに驚いたというのが本音です。
ドイツのティアハイムでは、国や政府からの援助は一切受けておらず、ほぼほぼ一般市民からの寄付や遺贈で成り立っているそうです。
その金額、およそ年間、約12億円。
そして日本では現在、年間4万匹を越える犬猫が殺処分されているのが現実です。一日に平均すると100匹以上の犬猫が殺処分されていますが、ドイツでは、ドイツ動物保護連盟において、かなり厳しい細かい12項目の条件があり、それに対してイエスと答えられない限り安楽死は禁止されています。
その最後の12項目目にはこう記されています。
“これがあなた自身の飼い犬だとしても、安楽死措置に賛成するか”
胸につまるものがありました。
この一文に、ドイツと現状の日本の動物福祉への考え方や捉え方のちがいがすべてが詰まっているような気がしました。
動物たちに対する“敬意”が全くちがうと感じました。

真っ先に思い浮かんだのは、愛犬のこと。
きっと会場にいる皆さん全員が、ご自身の愛するペットのことを思い浮かべられたのではないでしょうか?

日本では、“動物福祉”と聞くと、動物を助ける、弱いものを助ける、という意味合いでのイメージが強いかもしれません。
しかし、本来の意味での動物福祉とは、“動物にとってどうなのか?”ということが大切です。
“動物たちにとってそれは本当に幸せなのか?”
そんなことを自身にも問いかける、貴重な時間となりました。
ボランティアスタッフとして活動をしているアニドネにて、記事を執筆させていただきました。
〜犬と猫のアニマル・ウェルフェアを考える〜 クリステル財団 フォスターアカデミースペシャル2019 参加レポート

是非ご一読いただけるとうれしいです。
そして、動物福祉について考えるきっかけとなればいいなと思います。小さくてもいい、わたしたち一人一人ができることを一緒に考えていきましょう。
お読みいただき、ありがとうございました。